– 大学推進・平塚・秦野 – 親子の体験授業 「川の勉強会」が開催されました

2016年7月30日(土)・31日(日)、8月13日(土)・14日(日) 東海大学湘南校舎及び近隣河川にて
 

親子の体験授業「川の勉強会」

が開催され、2回合わせて小学生や高校生、保護者ら合わせて約30名が参加しました。

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 2016年度To-Collaboプログラム 大学推進プロジェクト「エコ・コンシャス計画 環境保全事業」(代表: 藤野 裕弘 教養学部人間環境学科自然環境課程教授)の活動の一環として行われたイベントです。
 環境保全事業は、イベント型学習プログラムの発展を目指しています。金目川水系流域住民の小中学生親子を対象に、「親子の体験授業 川の勉強会」と題して野外観察および河川の保全に関する講義を2日間セットで7月と8月に1回ずつ行いました。昨年度に引き続きTo-Collaboプログラムとしては2回目の実施で、湘南校舎のある秦野市を流れる葛葉川および平塚市を流れる金目川水系の河川が観察地となりました。

 2回のプログラムとも、はじめに「川のキホン」と題して学生が参加者に講義を行いました。秦野市の地形や地下水について説明したほか、小倉有貴さん(教養学部人間環境学科自然環境課程4年次生)が卒業研究で取り組んでいるろ過装置を使って川をきれいにする方法や浄化システムについても紹介。中には、熱心にメモを取る保護者の姿もあり、子ども大人問わず河川への関心の高さが伺えました。その後、葛葉川の上流に移動し、実際に川に入って植物を観察したあと、湘南校舎に戻って1日のまとめをしました。野外観察では、参加者らは普段見慣れない上流域の生物を見て驚きの表情をみせるのと同時に、工場や家庭からの排水で川が濁っているところを見てショックを受けている様子でした。
 2日目は、川や水環境の調査をしている「金目川水系流域ネットワーク」の永尾貴一さんの協力のもと、葛葉川の中流を訪れて投網でアユやオイカワ、ハゼを捕獲して観察。参加者らは、採取された魚ももちろん、目の前で行われる投網にも興味津々な様子でした。小松勇さん(教養学部人間環境学科自然環境課程4年次生)が辺りに生えている植物を説明し、草花遊びも披露して参加者全員で楽しみました。その後、湘南校舎に移動して、最後のディスカッションが行われました。未就学児から60代の方までがグループとなり「金目川をよりよくするためにはどうしたらよいか」をテーマに意見を出し合いました。各グループにはスタッフを含む学生やNPO法人の会員なども配置され、各班4~6名程度での話し合いとなりました。各班に配置されたファシリテーターの進行に従いながら、テーマを、①金目川の良いところ、②金目川の悪いところ、③理想の金目川、④理想を実現するためには?の4つの内容に分けて意見交換を行い、模造紙に書き込んでいきました。現状分析が得意でも理想像をイメージするのが苦手な班もあれば、現状分析が苦手でも独創的な発想が多く出る班もあり、非常に多様な意見が集まりました。スタッフたちの予想を大きく超えた盛り上がりを見せ、参加された全員が熱心に意見交換を行ってくれました。今回のディスカッションで得られた多様な意見が書き込まれたポスターは、市民・行政が参加する湘南里川づくりフォーラムにて展示する予定です。

 今回のリーダーの菊池章仁さん(2015年度本課程卒業・東海大学地域環境ネットワーク会員)は、「水が冷たくて虫がいっぱいいるのがいいところ、工場の排水が混ざっていて汚かった、子どもが安全に遊べる川が理想など、さまざまな意見が挙がりました。NPOのメンバーや先生方とも相談し、今回の意見を生かして今後何か活動できないか考えていきたいと思います。また今回は、約15名の学生とともに講義の内容決めから観察場所の草刈りまでさまざまな準備をしてきました。参加者が楽しんでくれてよかったです」と語ります。また、上記課題の共同取組者の松本晃一さんは、「このイベントは大学で環境問題を調査・研究している成果を地域に還元できないかと考えて始めました。今後もさまざまな形で活動を続けていきたい」と意気込んでいます。

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参加者の声

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