地域連携講座「原爆・被爆体験を聞く会」を開講しました

2018年5月24日(木) TOKAIクロスクエアにて

地域連携講座
「原爆・被爆体験を聞く会」

を開講しました。

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主  催 東海大学文化社会学部広報メディア学科水島研究室
共  催 伊勢原市役所市民生活部市民協働課

 文化社会学部広報メディア学科の水島久光教授の研究室に所属する学生たちが主催し、5月24日(木)に地域連携講座「原爆・被爆体験を聞く会」を開催しました。当日は地域の方や学生など10名以上の方が受講しました。

 水島研究室では、2014年度から伊勢原市と共同で同市在住の戦争体験者の証言インタビューの記録活動を行なっています。今回はその一環として、伊勢原被爆者の会の小渕義信氏を講師に招き、被爆体験をお聞きするとともに平和について考えることを目的として開催されました。

 まず始めに、学生が事前インタビューで小渕氏に原爆・被爆に対する思いを伺った際の映像がおよそ2分上映されました。続いて小渕氏が12歳のときに長崎で体験した被爆について語られました。「被爆したとき、私は自宅の窓際で本を読んでいました。急に真っ白な光と爆音が降りかかってきたことを今でも覚えています」と被爆当時の様子が語られ、受講者は真剣なまなざしで話に聞き入っていました。その他にも被爆後に見た骨組みだけになった電車や、がれきの下敷きになっている遺体など原爆の実相について語られ、自身も下痢や血便、めまいなどの症状に悩まされ、寝たきりの時期があったと実体験も交えて語られました。

 今回は、主に受講者からの質疑応答の形式で講座が進行されました。受講者からは途切れる事無く、多くの質問が挙がりました。ひとつひとつの質問に丁寧に答えていただいた小渕氏へ学生から「実体験だけでなく、原爆・被爆について詳しいのはなぜですか」と質問が挙がると「語り部をやっていると様々な質問をいただきます。その質問に対してきちんと答えたいと思い、本を読んだり、原爆資料館を訪ねたり、被爆者の方々から話を聞いたり、情報を集めるようにしています」と語り部としての思いについても語られました。

 最後に学生から「自分も親も戦争経験のない世代ですが、その世代に伝えたいこと、望むことはありますか」という質問が挙がり、それに対し小渕氏は「今の平和を守ることです。日本がこの先、進む方向を間違えないように危機感を持ち続けてほしい。平和を守るという気持ちを忘れないでください」と話しました。受講者からは「被爆経験者の方の言葉の重さを感じた」「貴重な機会に参加できて良かった」といった感想が寄せられ、平和について考える有意義な時間となったようです。

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