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2014年度 [ 地域志向 ] 収蔵コレクションは地域をつなぐ:佐藤武之「阿蘇・九州の野の花」コレクションと三宅純男「世界の昆虫」コレクション

収蔵コレクションは地域をつなぐ:佐藤武之「阿蘇・九州の野の花」コレクションと三宅純男「世界の昆虫」コレクション

取組代表者

阿部正喜 【経営学部観光ビジネス学科】
(熊本校舎)

共同取組者

奥山甚一(経営学部観光ビジネス学科)、長野克也(農学部応用植物科学科)

取組の概要

公益財団法人島田美術館(熊本市)において、経営学部観光ビジネス学科観光資源管理研究室が教育・研究並びに社会貢献を目的に保管している三宅純男「世界の昆虫」コレクションと佐藤武之(故人)「阿蘇・九州の野の花」コレクションを活用した企画展を8月と2月に開催する。東海大学の教員・学生と島田美術館スタッフが連携して、熊本地域の文化創造の場である島田美術館において博物館資料の新たな活用方法と展示方法を構築する。さらには東海大学と熊本県内の各博物館・美術館との連携による「地域理解」教育を考える。また、「地域理解」の教材づくりを行い、パブリックアチ-ブメント型教育のプロジェクト実践科目としての可能性を探る。

取組の成果

2014年8月8~18日、「素朴な自然のありのままの姿」から新しい発見や新たな価値の創造を目指して三宅純男「世界の昆虫」コレクションから選んだ500種余りを展示公開した。博物館標本を美術館のギャラリ-で展示するというトレンディ-な展示企画に「虫さがしゲ-ム」を加えることにより、昆虫標本が醸し出すデザインを見つめる機会を提供した。熊本の報道各社にも取り上げていただき、期間中の来場者数は2,427名、熊本市内外から多くの子ども連れの家族をお迎えした。学生たちも経営学部の2年生4名を中心に30名が企画・運営に参加して、東海大学の教員・学生、島田美術館のスタッフ、三宅純男先生が一丸となってこの企画展を成し遂げることができた。「来年もやって欲しい」という数多くの声を頂いている。(図1)

阿部(熊本):画像1
阿部(熊本):画像2

現在、佐藤武之「阿蘇の野の花」コレクション展(2015年2月12日~22日)を開催中である。同コレクションの5万枚から選定し作成した129点の展示パネル、400種を収録したスライドショ-9作品を展示公開している(図2)。
本取組課題の地域志向教育に関する成果を次の通りまとめることができる。1)「知の拠点、地域に開かれた大学」: 経営学部観光ビジネス学科観光資源管理研究室が保管するコレクションを活用した企画展を通して動植物の保護について教育普及を図った。2)「アクティブ・ラ-ニング」の場: 美術館・博物館における展示・教育普及について、企画から運営まで学生・教員、博物館・美術館学芸員が協力して、自ら考える力、挑み力、集い力、成し遂げ力を養成する東海大学「パブリック・アチ-ブメント」型教育を基本とした専門科目のプロジェクト実践科目として授業スケジュ-ルを提案した。学生の評価基準・評価方法については今後の課題としたい。3)「地域理解」の教材づくり: 「地域理解」及び「プロジェクト実践」科目の教材づくりとして、「阿蘇の動物・植物」を中心としたデジタル画像集の制作に向けて、本年度は「阿蘇の野の花」の展示パネル129点とスライドショ-9作品を制作した。 4)県内美術館・博物館との連携: 地域志向教育の展開において欠くことのできない熊本県内の各博物館・美術館との連携についてその可能性を探ることを目的として、本年度は8月中旬と2月中旬に、(公財)島田美術館のギャラリ-を活用することにより、大学の収蔵コレクションを公開した企画展示の事業モデルを構築した。

  • 取組テーマ:環境保全
  • 対象者  :指定なし
  • 取組タイプ:社会貢献
  • 連携自治体:熊本市