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2014年度 [ 地域志向 ] 阿蘇地域における絶滅危惧生物の保全のための環境教育法の開発

阿蘇地域における絶滅危惧生物の保全のための環境教育法の開発

取組代表者

村田浩平 【農学部・応用植物科学科】
(阿蘇校舎)

共同取組者

 岡田 工(チャレンジセンタ-)、土屋守正(理学部・情報数理学科)、河野裕美(沖縄地域研究センタ-)、星 良和(農学部・応用植物科学科)

取組の概要

近年、絶滅危惧種に関する新聞やテレビにおける特集の報道など、希少生物や生物多様性の保全が注目されている。阿蘇と湘南が連携し阿蘇地域で展開されている本学のチャレンジプロジェクト「阿蘇は箱舟」も大きく報道されている。本取り組みは、次の3つから構成されている。①絶滅危惧種の現状と未来、保全ボランティアの効果について熊本県内外の学生に対する環境教育講座を開催すること。②シンポジウム「阿蘇地域の希少生物保全のための環境教育と地域連携」を開催すること。③環境教育講座受講生に対する不確定評価技法(CVM)によるアンケ-ト結果の分析や、シンポジウムの議論を踏まえ遠隔地間の教育連携策の提言を行うことである。

取組の成果

①本取り組みは、5月までに熊本・阿蘇の大学生にチャレンジプロジェクトへの参加に促すことで、教育を通じた地域との連携に発展させることを目的にチャレンジプロジェクトへの支援を強化(授業での活動内容紹介)し、プロジェクト参加学生数が20%程度増加した。

②6月10日 熊本県民テレビ「テレビタミン」において「阿蘇は箱舟」の活動内容と阿蘇地域における絶滅危惧生物の保全に向けた指導内容が取り上げられた。

②6月28日にチャレンジプロジェクトに参加している湘南校舎の学生と阿蘇校舎の学生および水源の森林ボランティアネットワ-クなど地域の方々と協力してTV会議システムを利用した「環境教育や希少種の保護活動に関する勉強会」を開催した。

③7月6日に地域連携ボランティアとして「水源の森林ボランティアネットワ-ク」の皆さんと「阿蘇は箱舟プロジェクト」の学生達によるオオルリシジミ生息地の保全のための除草活動を実施した。

④7月20日にこれまでの研究成果の1部について、日本情報科教育学会において発表した。

⑤10月19日、あそのみなみのあきまつり(南阿蘇村村祭り)においてパネルで展示。

⑥11月15日に東海大学農学部と熊本県立東稜高校において環境教育講座を開催すると共に、環境保護に関するアンケ-ト(CVM)を実施した。本取り組みは、これまでの大学での研究の取組みや成果などを地域へフィードバックすることになり、パブリックアチーブメント型教育の導入の基盤となった。

⑦11月29日に「阿蘇地域の絶滅危惧生物の保全のための環境教育と地域連携」を開催し、希少生物保護のための環境教育の重要性を内外に発信した。

⑧1月20日に東海大学付属翔洋高校において「阿蘇地域における絶滅危惧生物の保全」に関する模擬授業を実施すると共に、高校生と湘南校舎の大学生とのネットを利用したデスカッションを行った。その後のアンケ-ト(CVM)により、講義とネットを利用した遠隔地間の環境教育の手法有効が有効であることが示唆された。

⑨成果の1部を含む内容を日本昆虫学会第74回大会にて学会発表を行った。

⑩成果の1部を含む内容を第62回日本生態学会大会にて学会発表を行う予定である。

これらの成果については、資料を添付した。また、熊本県立東稜高等学校生徒、東海大学付属翔高等学校生徒、東海大学農学部大学生、東海大学湘南校舎大学生に対して実施した環境保護に関するアンケ-ト(CVM)の結果は、今後、学会にて発表の予定である。

  • 取組テーマ:環境保全
  • 対象者  :指定なし
  • 取組タイプ:教育
  • 連携自治体:南阿蘇村