Three Cafe 02

2015年度 [ 地域志向 ] 地域―大学の連携を通じた知の「生活化」/生活の「知識化」プロジェクト

地域―大学の連携を通じた知の「生活化」/生活の「知識化」プロジェクト

取組代表者

植田 俊 【国際文化学部 地域創造学科助教】
(札幌校舎)

共同取組者

ハミルトン・マーク(国際文化学部国際コミュニケーション学科 准教授)、藤森 修(国際文化学部デザイン文化学科 准教授)、島崎 百恵(国際文化学部地域創造学科 助教)、中尾 紀行(国際文化学部デザイン文化学科 教授)、中西 健一郎(国際文化学部地域創造学科 講師)、塚本 未来(国際文化学部地域創造学科 助教)、田川 正毅(国際文化学部デザイン文化学科 教授)、杉浦 理恵(国際文化学部国際コミュニケーション学科 准教授)、服部 正明(国際文化学部地域創造学科 教授)、平木 隆之(国際文化学部国際コミュニケーション学科 教授)

取組の概要

 わが国における社会生活の改善と発展の方向性を左右する、人口をめぐる「首都(中核都市)への一極集中」と「過疎化」というトレンドの打開を目指し、「地方創生」という標語が大々的に打ち出され、様々な事業が企図・着手され始めている。しかし、「地方が成長する活力を取り戻す」「地域の自主的な取り組みを基本とする」といった雲をつかむような抽象度の高い理念が先行するばかりで、地域の現場から湧出する「具体策の提示」への希求は日に日に増すばかりである。こうした状況において、現場の具体的な「事実」をもとに大学で積み重ねられてきた「学問知」は、未だ大枠の提示にとどまる「地域創生」に内実を与える責務をいかに果たせるかが問われている。
 本事業は、従来から札幌キャンパス内で取り組まれてきた地域連携活動を継承・発展させ、地域住民の「生活」に根ざし、その発展に貢献しうる新たな「地(知)」を地域―大学との協働を通じて構築する「地(知)の生活化」を目指すものである。

 札幌市南区の各町内会連合会、商店街、まちづくりセンター、包括支援センター、民間団体(札幌軟石文化を語る会、等)などと協働しつつ、1)札幌軟石未来プロジェクト、2)“南区暮らし”活性化プロジェクト、3)札幌フォトラリープロジェクトの3事業に取り組んだ。

取組の成果

1)札幌軟石未来プロジェクト
 担当教員の指導の元、作品のデッサン、協力・支援してくださる企業へのプレゼンテーション、制作作業を経て、「札幌手づくりフェスティバル」(2015年10月9日・10日)へ出品した。また札幌東急ハンズで開催された「ISHIYAMA HANDS」(2016年1月9日~11日)に、協働した企業と一緒に作品を展示し、好評を得た。当初予定していなかったが、「キッズパークin真駒内」で、当該学生たちが軟石作品づくりのワークショップも企画・実践した(2015年10月24日、25日)。またウォーキングマップは、モバイルフォンフォトラリープロジェクトの成果として作成中のマップとコラボレーションし、内容をより豊かにした(成果物は3月下旬に完成予定)。

2)“南区暮らし”活性化プロジェクト
 東海大学第四高校の授業「知的財産教育」とコラボレーションし、アイコンづくりに取り組んだ。高校生が素案を作成し、大学生がトレースし、デザイン会社に最終校正を依頼し完成させた。アイコンの形・内容は、連携している藻南商店街の個店へアンケートを行い、要望等を伺って作成の際の道標とした。マップ作りは、大学生・教職員で作成メンバーを組織し、作成に当たった。2月末に、アイコンとマップが一つになった「藻南商店街グローバルマップ(仮)」が完成する。順次、外国語への翻訳を進めていき、商店街個店および外国人観光客が多く滞在する、地域内のホテルなどで地域観光案内の資料として活用してもらう予定となっている。

3)札幌モバイルフォン・フォトラリープロジェクト
 昨年度からの継続事業として、スマートフォン・タブレットを使用しながら札幌市南区の既存の名所巡りと新たな名所の発見に取り組んだ。2015年10月17日(土)に、参加者約40名(留学生:9名、一般:2名を含む)でラリーイベントを実施した。内容は、①グループでのロゲイニング、②SNSの「LINE」を使ったポイント集計、③帰校後、グループ毎にプレゼンテーション。集まった写真等を集約してオンライン上でマップにするシステムづくりを目指した。成果物としては、1)軟石未来プロジェクトの活動ともコラボレーションし、「南区ロゲイニングマップ(仮)」としてまとめる作業に取りかかっている。

  • 取組テーマ:大学開放
  • 対象者  :指定なし
  • 取組タイプ:社会貢献
  • 連携自治体:札幌市南区