小学生を対象とした出前授業
が開催され、5~6年生の児童ら48名が参加しました。
2016年度To-Collaboプログラム 大学推進プロジェクト「エコ・コンシャス計画 環境保全事業」(代表: 藤野 裕弘 教養学部人間環境学科自然環境課程教授)の活動の一環として行われたイベントです。
静岡市立三保第二小学校の児童(5~6年生)を対象に、身近に生息していながら、なかなか実際に見ることがない生き物の生態や形態、その生物特有の特徴についてより深く知ってもらおうと出前授業を実施しました。
直接見て、聞いて、触れることにより、どのような生き物であるのかを知ると同時に、いくつかの質問を投げかけることで、さらなる観察を促がし、それに対する児童自らの解答を導き出させるという授業のプロセスを通して、自分自身で考えることの楽しさをより知ってもらうことを目的としています。これから中学・高校・大学へとステップを踏んでいくであろう子どもたちに、各段階で、何に興味を抱き、関心があるのかを自分自身に問いかける機会は、必ず出てくると考えられます。また、大きな謎解きともいえる研究活動には、幼いときに味わった楽しさや好奇心が大いに関わるものです。今回の出前授業は、児童らが抱く楽しさや好奇心にスポットを当て、その醸成に努め、環境保全事業がサブテーマに掲げる「環境保全社会に向けた次世代育成」の一端を担うものでもあります。
6年生を対象に以下のような授業が組まれました。
座学
①タツノオトシゴの生態・分布(日本近海7種の説明)
観察
①事前に問題を3つあげ、気づいた点や疑問などを簡単なスケッチとともに観察記録に記入。
検討
①4グループに分かれ、各グループについた本学学生からのヒント等を参考にしながら、答えを求めてもらう。
②問題の答えを発表し、さらに疑問に感じた点を発表。
③カードに疑問に感じた点を書き出してもらい、回答を記入にして返却。
また、5年生に対しては、三保の砂浜保全に関連した内容の実験および座学を実施しました。砂の供給減少による海岸の浸食を理解してもらおうと、雨どいを使った砂利・砂・土の流出実験が班にわかれて行われました。この実験・座学を通して、砂の供給減少の原因の多くは人間活動によるものであることを理解すると、児童たちは砂浜の保全について改めて考えている様子でした。授業が終わった後にも、「砂浜の侵食を減らすには、ダムを減らせばいいと思う!」などと意見を投げかけてくる児童もいるほどでした。
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