小学生を対象とした出前授業
が開催され、児童ら約30名が参加しました。
2016年度To-Collaboプログラム 大学推進プロジェクト「エコ・コンシャス計画 環境保全事業」(代表: 藤野 裕弘 教養学部人間環境学科自然環境課程教授)の活動の一環として行われたものです。
昨年9月21日に、静岡市立三保第二小学校の児童を対象に行われた三保の砂浜保全に関する出前授業に続いて、さらに三保の砂浜への興味・関心をもってもらうことを目的に、「見つけよう!三保の良いところ楽しいところ」と題して出前授業が行われました。
砂浜の価値や問題を自分の目で観察して見出してもらおうと、今回は実際に砂浜を訪れ、野外観察が実施されました。また、砂浜の保全意識を育むために、観察によって得られた考えや意見を共有するポスターディスカッションも行われました。
砂浜の観察では、“誰かに教えたくなるような一番気になるものをみつけること”がミッションとして掲げられ、児童たちは奇妙な形の石や貝殻、砂浜に湧出する海水の様子など、観察シートに書き出しながら夢中になって観察していました。続いてポスターディスカッションに向けて4班にわかれ、野帳に書き出した気になったものを分類していきました。
教室に戻ると、分類結果をもとにさらに分析が進められました。①三保の砂浜の良いところ、②三保の砂浜の良くないところ、③理想の砂浜ってなんだろう?、④三保の砂浜を理想に近づけるにはどうしたら良い?の4つについて、各班についた学生がファシリテーターとなり、順番に班の中で話し合いが行われ、児童たちの考えや意見が書き出されたポストイットでたちまちポスターが埋まっていきました。完成したポスターは黒板に貼り出され、ディスカッションが行われました。理想の砂浜に近づけるための方法には、「ボランティア活動で砂浜をきれいにする」「ビーチバレー場を作って人を呼ぶ」など、児童たちのこれまでの経験に基づいた豊かな発想が溢れていました。他の班の考えが共有される中、小学校の先生方にアンケートで募った昔の砂浜の様子についても紹介され、いつも身近にいる大人たちの意見や考えにも、児童たちは聞き入っている様子でした。
今回の授業は、三保の砂浜について興味・関心を深めるきっかけとなったとともに、砂浜の保全について児童一人ひとりが改めて考える良い機会となりました。自分たちの目で実際に見て感じるだけではなく、自分が考えたことと身近な大人の意見とを並べてみることのできるディスカッションは新鮮に感じられたようでした。
その後12月10日には、出前授業を受けた5年生の児童たちが、地域住民に向けて三保の砂浜や三保の松原について調べたことを発表する機会が設けられ、地域を巻き込んだ総合学習の足がかりとして今回の授業が活かされているようです。来月には、これまでのまとめとして再度出前授業が行われる予定です。
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