取組の概要
地震、豪雨、豪雪、津波等の大規模な自然災害が避けられない我が国では、発災前、発災時、発災後の時系列を考慮した対応策を平時から入念に準備することが必須である。例えば発災後の被害を最小限に抑えるためには、避難計画や情報収集・伝達手段、救援・救護体制に関する事前検討が極めて重要となる。
本取組の目的は、多様な災害への対応を自治体や地域住民と連携して確立することである。また、ワークショップやフォーラムなどのイベントを実施することにより、これまで各校舎単位で自治体や地元住民との連携により実施されていた学生プロジェクト等の取組みを他校舎・他地域にも紹介し、その普及を図る。大学近隣地域の防災マップづくりやTwitterを利用した災害時情報発信訓練など地元住民と連携して実践する活動には学生を積極的・主体的に関与させ、パブリック・アチーブメント型教育の一環として推進する。
取組の成果
大学近隣地域の安心安全社会実現という目的に向け、様々なイベント開催や地域連携活動、研究活動を実施した。今年度の主な取組みは以下の通りである。
- 「みんなで守ろうこのまち みんなで考える防災 市民による意見交換会」(2016 年6 月25 日、秦野市広畑小学校青空教室・広畑プラザで開催)
- 神奈川県 Twitter de アクション 防災の日キャンペーンに協力(2016 年8 月27 日~9 月11 日)
- 「防災セミナー 熊本地震・東北地方太平洋沖地震から学ぶ」(2017 年9 月4 日、清水テルサ 会議室A・B、東海大学海洋研究所/海洋学部共催を実施)
- 東海大学研究交流会(9 月12, 13 日)で「安心安全研究グループセッション」を企画・発表
- 港区主催「ラクっちゃ 秋のスペシャルイベント~防災の秋・芸術の秋~」(9 月19 日)で講演
- 「第二回防災フォーラム ~地震発生あなたならどうする?~」(2016 年10 月1 日、湘南校舎で開催)
- 「親子で楽しむ防災広場(TOKAI グローカルフェスタ 2016 内)」(2016 年12 月3 日、湘南校舎で開催)
- 「公開セミナー 神奈川県相模川下流域の自然災害と防災対策」(2017 年3 月11 日、湘南校舎で開催)
- 土石流を予知するための安価な観測システムの開発
- 大磯町を対象とした津波浸水シミュレーション・避難シミュレーションの研究を推進
- 伊勢原市を対象とした河川氾濫浸水シミュレーション・避難シミュレーションの研究推進
- 津波による地形変化数値予測モデルの精度向上(適切な漂砂量係数算定図の作成)
- 洪水数値予測モデルの精度向上(適切な河川地形データの作成法を検討中)
- 熊本地震発生後の大学生の情報行動に関する調査研究を実施
- 防災教育支援システム(ePAD)を開発し、授業(挑み力(演習B))で実践
- Twitter を利用した災害情報共有システムDITS を開発し、G 空間EXPO2016(2016 年11 月24 日~26日)に出展
- Twitter を利用した災害時安否確認システムT-@npi の開発
- 伊勢原市大山地区を対象とした降雨と斜面崩壊に関する現地調査を実施
- テレビ出演「地震!その時あなたは」(10 月講師出演、2016 年9 月21 日収録)FM 湘南ナパサ
- 秦野市民を対象とした防災の意識に関するアンケート調査研究を実施
- 熊本地震発生後のTwitter 分析
- 「たかなわ地域防災研究事業」実施に関わる動画撮影協力(2016 年12 月8 日、白金の丘学園 白金の丘小学校にて撮影)
- 「ICT を活用した防災訓練・防災マップ作成による若年層への防災教育」が神奈川県 平成28 年度大学発、政策提案制度 最優秀提案に選ばれる
- 高知県立大災害看護グローバルリーダー養成プログラム「大規模災害時における情報共有システムの構築に関する研究セミナー」で講演(2017 年2 月13 日)