小学生を対象とした河川環境教育の出前授業
が開催され、科学クラブ所属の児童ら約30名が参加しました。
2016年度To-Collaboプログラム 大学推進プロジェクト「エコ・コンシャス計画 環境保全事業」(代表: 藤野 裕弘 教養学部人間環境学科自然環境課程教授)の活動の一環として行われたイベントです。
東海大学付属静岡翔洋小学校の科学クラブに所属する児童(高学年:4年生~6年生)を対象に、川の生物に興味を持ってもらおうと、「川の生物の話」と題した出前授業を行いました。川の生物観察会で観察している水生昆虫を観察し、身近に生息していながら、なかなか実際に見ることがない生き物の生態や形態、その生物特有の特徴についてより深く知ってもらおうと実施されたものです。
まず、川の生物について説明し、その中で特に水生昆虫がどのような役割を果たしているのかなどの基礎知識について簡単な説明が行われました。その後、「川の昆虫を分類してみよう」と題して、生物の分類を行ってもらいました。この分類では、学生が卒業制作の一部として作成している水生昆虫カードや、学生が実際に採取してエタノールで固定させた生物のサンプルを使用しました。この水生昆虫カードは、今年8月に視察を行った高崎経済大学の飯島教授が主催する「生物観察会」で使用されているものから着想を得ているものです。今回は、児童らに分類をより楽しく行ってもらおうと、このカードとサンプルとを結びつけるためのお題カードも新たに作成しました。
分類の答え合わせの中では、その生物の細かい特徴や生息環境に触れながら説明を行ったほか、今回観察対象とした生物がきれいな環境でしか生息できない生物であることを伝え、児童らの身近にある川をどのようにすればこの生物たちが生息できるかについて考察してもらいました。
今回の出前授業に参加した児童らは、水生昆虫だけに関わらず、河川の生物や川の水質についても興味を示し、意欲的に授業に取り組んでいました。「分類が楽しかった。もっと水生昆虫の分類をしてみたいと思った。」「色々な水生昆虫について知ることができた。機会があれば違う授業も受けてみたい。」「きれいなところとそうでないところで水生昆虫の種類に違いがあることがわかった。」「水の中に生きる他の生物についても知りたい。」などのコメントが寄せられました。
また、今回の出前授業を企画した学生は、水生昆虫カードを活用し、さらに発展させたゲームの考案に取りくんでおり、今後の出前授業をよりよくしていこうと意気込んでいます。
◇To-CollaboプログラムのFacebookページはこちら