取組の概要
昨年度は、インバウンド観光に特化したが、地域振興には国内旅行者を増加させることも不可欠であることに鑑み、「観光地・観光客の特性に応じた地域観光の推進」をテーマとして事業を行う。代々木は、ターゲットを明確にした観光振興、清水はクルーズ船のインバウンド観光、熊本は震災復興策としての観光振興、札幌は札幌市南区の商店街振興を扱う。また、これまで本学で実施された地域観光支援事業例を収集し、そのまとめも行う。
取組の成果
これまでの「インバウンド観光の推進による地域の活性化」に加え、地域特性を最大限に生かすこと、観光消費額の点では巨大市場である国内観光に対しても取組みを進めることとして、「観光地・観光客の特性に応じた地域観光の振興」をテーマに掲げてプロジェクトを推進した。
湘南・代々木校舎では、連携自治体と丹沢湘南観光連携会議を設け、ほぼ毎月意見交換設けるとともに、これまでのモニターツアーを踏まえて、いかにして都民や神奈川県民に丹沢湘南地域の魅力を提供すべきかの手がかりを得るため、1,000名規模のインターネットアンケートを実施した。清水校舎は、多言語マップの制作やボランティア通訳ガイド人材育成セミナー等の継続に加え、訪日外国人を対象としたWEBサイト『Inbound Tourism -静岡県 清水の魅力発見!』を開設した。熊本校舎は、2016年4月の熊本地震による影響を受け、災害復興を目指す観光推進施策として、被災地復興と震災遺産の保存という観点から「負の記憶の保存と教訓の活用」を学ぶマップを作成、学びのツーリズムの仕掛けづくりを検討した。札幌校舎は、対象フィールドの特長と課題から公共交通機関(路線バス)の活用を想定し、バス停の位置等を表示した『国道230号線マップ』を制作した。
また、毎年各校舎の代表が代々木校舎に集結して実施するシンポジウム「観光地・観光客の特性に応じた地域観光の振興」も開催し、約130名が参加した。