「学前夕暮れシアター」
の今年度第4回を開催しました。
主催:東海大学文学部広報メディア学科水島研究室
上映作品:「THE KINGS OF SUMMER」
文学部広報メディア学科の水島久光教授の研究室に所属する学生たちが主体となり、月に一度開催している「学前夕暮れシアター」。第4回が8月24日(木)に開催されました。地域の方や学生など約10名が参加した当日は、夏休み中の上映会ということで、夏にぴったりの映画「THE KINGS OF SUMMER」(2013年)が上映されました。この日は第2回に上映された「アメリカン・スリープオーバー」に引き続き、グッチーズ・フリースクール主宰の降矢聡さんをゲストにお迎えし、トークセッションも行われました。
本作は、夏休みの4週間の中で少年たちが成長していく様子を描いた青春映画です。高校生のジョーとパトリックは、それぞれの親に対する不満から家出をして一風変わった少年ビアジオと3人で森に隠れ家を作り、生活を始めます。ジョーが想いを寄せる少女ケリーを隠れ家に招待したことをきっかけに、パトリックとケリーは距離を縮め、少年3人の間には亀裂が生じていきます。少年たちが親元を離れて自立した生活を試みる一方で、子どもたちを心配しながらも、どこか大人になりきれない親たちの心の葛藤も描かれています。思春期に親に反発し、大人になろうと背伸びする少年たち。誰もが一度は体験した事のあるような身近なテーマがこの作品のひとつの魅力となっています。
上映後には、降矢さん、水島教授、学生の3名でトークセッションが行なわれました。前回の「アメリカン・スリープオーバー」に続いて2作品目の上映となったことについて降矢さんは「アメリカン・スリープオーバーは、大人はほとんど登場せず、子どもたちだけの世界が描かれています。一方、THE KINGS OF SUMMERは、大人と子どもの関係性が描かれている作品。両作品とも夏の終りを感じる青春映画です」と話しました。また水島教授は、「一見、少年たちが成長していく過程を描いた青春映画に見えますが、一番成長したのは、一連の出来事を通じて親としてのあり方を見つめ直していった親の方だったのでは」と話しました。
本上映会のトークセッションでは、鑑賞された地域の方々からゲストや先生への質疑応答や、感想を述べていただく時間が毎回あることもこの上映会の魅力です。地域の方からは、「思春期の子どもの家出はありがちなテーマだと思ったが観ていると先が読めない展開にわくわくした。森の中の場面が多く、映像がとても美しかった」といった感想も聞かれました。
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