2017年11月27日(月) 湘南キャンパスのTechno Cube(19号館)にて
を開催しました。
代々木、高輪、清水、伊勢原、熊本、札幌の各キャンパスにもテレビ会議システムを用いて発信し、当日は各キャンパスの教職員や学生ら約130名が参加しました。
本学では、平成25年度文部科学省「地(知)の拠点整備事業」の採択を受けて展開している「To-Collaboプログラム」の中で、学生が社会参加の経験をとおして民主主義社会における市民性(シティズンシップ)を獲得することを目指すパブリック・アチーブメント(PA)型教育の導入を推進してきました。本シンポジウムは、来年度から全学部(医学部を除く)のカリキュラムにPA型教育を導入するのに先立ち、学内外にその意義を広く発信することを目的としています。
開会にあたり山田清志学長があいさつし、つづいて筑波大学人間系教授の唐木清志氏が「シティズンシップ教育の今」をテーマに基調講演を行いました。シティズンシップ教育やサービス・ラーニングを専門とする唐木氏は、社会参加を通して市民性を育成する手法を解説したほか、日本の小学校、中学校、高校の評価制度で用いられる資質・能力について語り、「授業の中では学問的な事柄だけではなく、学習することへの姿勢や人間性など、ペーパーテストでは判断できない部分にも目を向けてあげてください」と呼びかけました。
また、現代教養センターの木村英樹所長(工学部教授)が、本学で実践してきたPA型教育の取り組みとその狙いについて講演。2006年にチャレンジセンターを設置し、学生によるプロジェクト活動や選択科目を通じて地域との連携を図ってきた当初の様子や、学内で教職員向けの研修会を実施した事例を紹介し、「チャレンジセンターだけではなく、今後は学部学科でも社会的な課題解決に向けた教育環境を整備していきます」と語りました。その後行ったパネルディスカッションには、健康科学部社会福祉学科の稗田里香准教授と国際教育センターの西川惠准教授、現代教養センターの堀本麻由子准教授、唐木氏が登壇。地域連携センターが昨年度発行した「TOKAI CITIZENSHIP WAVE」でPA型教育を活かした実践的な授業の事例を紹介した稗田准教授と西川准教授は、取り組みの内容とその後の成果などについて発表しました。「授業の中で教員自身が心がけていること」というトークテーマに対しては、学生のやる気や自己肯定感を高めるための仕掛け、学部ごとに異なる学生の性質によって使い分ける促し方など、それぞれが実践している事例を紹介しました。
最後に梶井龍太郎副学長が、「チャレンジセンターを設置した10年前、アクティブラーニングやPA型教育の導入が必要だと感じた我々は、5年前にTo-Collaboプログラムを構築し、来年度からは必修科目のPA型教育4科目をスタートさせます。本日お話しいただいた先生方をはじめ、ここにお集りいただいた皆さんと一緒に新しい教育制度をつくり上げていければと思います」と語りました。
たくさんのご参加ありがとうございました。
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