取組の概要
市民工房を学内に設置し、地域の子供たちをはじめとした多くの方に先端的パーソナルものづくりの場を提供することを目的としている。現在、市民が自由に利用できる工房”FabLab”が個人のものづくりを手助けする地域拠点として世界各地で立ち上がり、ものづくりの新たな潮流を引き起こしている。
しかし、大学内に実際に工房を立ち上げ地域に開放ている例は少ないと思われる。本プロジェクトでは、教育研究拠点である大学の背景を最大限に活かし、最先端の技術も併せ持つ市民工房の設立を目指す。ものづくりを体験できるスペースであると同時に、最新のものづくりの動向や未来の可能性など、交流しながら知って頂くことで、地(知)の拠点として社会貢献できるスペースを提供したい。
取組の成果
本取組に必要不可欠な加工機の設置やその他環境の整備を行った。3Dプリンターなど既存の設備に加え、本プロジェクト遂行の上で重要となるレーザー加工機を購入し、その使用方法の習得を行った。レーザー加工機では、アクリルや木材の板を自由にカットし、さらに自分で書いた絵や文字を彫刻することができることを確認した。
その後、湘南キャンパス建学際開催期間である11月1日~3日の3日間、“ものづくり体験教室”を企画した。近隣の小中学校にチラシ配布を依頼したところ、3日間で述べ約250名(男子 50名、女子 100名、親御さん100名)の参加があった。このようなモノづくり体験教室を開催し、多くのご参加を頂いたことから、ものづくりへの関心が極めて高いことが確認された。特に、女子生徒さんの参加が男子生徒さんの約倍であったことから、理工系女子への動機づけになる可能性につき予想以上に期待できることがわかった。さらに学部およびが大学院の学生にスタッフとして協力してもらった。参加者への気遣いや、イベントをスムーズに運営するための段取りと臨機応変な対応、先端加工機を利用したものづくりスキルの向上、安全面への配慮、幅広い年齢層に対応した説明力など、イベントを通じて、東海大学が掲げる4つの力に繋がる力を養成する教育効果も得られた。