「鈴川を知ろう!!」
と題し、総合学習の時間に学生が講師を務めました。
2015年度To-Collaboプログラム 地域志向教育研究経費採択課題「世代間共生にむけた環境NPOとの連携による環境教育の実践と検討」(代表: 藤野 裕弘 教養学部人間環境学科自然環境課程教授)の活動の一環として行われました。
今回は、伊勢原市立比々多小学校の「総合学習の時間」に学生が講師として「鈴川を知ろう」というテーマで授業を行いました。子どもたちに川の保全意識を持ってもらい、子どもたち自ら行動に移してもらうことを目的とし、藤野教授の指導のもと学生が企画から実施まで行ったものです。
授業ではまず、今回の授業を通して子どもたちがどのくらい川の要素を見つけられたかを把握するために、川から連想できるキーワードをワークシートに記入してもらいました。次に、どこで採水した水かを明かさずに川の水の入った2つのボトルを各班に配り、「嗅ぐ、見る、触る」といった観察をしてもらい、気づいたことを発表してもらいました。また、作成したガイドブックに気づいたことを記入していてもらい、続いて簡易水質調査キットを使用し、2つのボトルの水のCODを計測しました。この時点で、どちらのボトルの水が汚れているかを子どもたちに考えてもらいました。そして、写真・動画を用いて、一つは鈴川上流(大山)、もう一つは鈴川中流(比々多小学校の近く)で採水した水であることを明かしました。水生生物標本を使用し、以上の2地点の生物を見てもらいました。標本には、生物名は記載せず、作成したガイドブックを使用しながら、どのような生き物がいたかを調べてもらいました。それら調べた生物を使用して、2地点の簡易的な水質判定を実施。簡易水質調査キットを使用して調査した結果と簡易的な生物学的水質判定をもとに、水の汚れと生物が大きくかかわっていることを理解してもらうとともに、なぜ川を汚してはいけないのかを考えてもらい、発表してもらいました。最後に、改めて川から連想できるキーワードをワークシートに記入してもらい、今回の授業全体を通して気づいたことを発表してもらいました。
参加した児童らは、真剣な眼差しで観察やパックテストを行っていました。川について気がついたことの発表時には積極的に意見を述べるなど、川について自ら考えている様子が伺えました。また児童からは、「鳥や魚について調べてみたい。」「ほかの生物を見てみたい。」「ごみを捨てないようにするためのポスターを作りたい。」「蛍が住めるような場所にしたい。」などのコメントが寄せられ、地域の次世代の担い手である小学生たちの河川環境意識醸成につながった良い機会となりました。
◇To-CollaboプログラムのFacebookページはこちら