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2016年度 [ 地域志向 ] 「学前夕暮れシアター」(定期映画上映会)の企画・運営

2016年度 [ 地域志向・概要 ] 「学前夕暮れシアター」(定期映画上映会)の企画・運営

取組代表者

水島 久光 【文学部広報メディア学科 教授】
(湘南校舎)

共同取組者

河井 孝仁(文学部広報メディア学科 教授)

取組の概要

 「映画館」は、かつては市制施行条件にも盛り込まれていた、地域の文化を象徴する施設である。しかし昨今はシネコンを中心とした興行重視傾向が強まり、独立系・中小規模の映画館は絶滅の危機に瀕している。特に神奈川中西部では、自治体がイベントを開かないかぎり市民と「映画」の出会いのチャンスはほとんどない。本取組はこの状況に対し、東海大学駅前サテライトオフィスの、良質な映像作品の上映施設としての活用を試みるものである。

05.水島先生-01 本取組では、作品の選定(調査)から借り入れ等の準備まで学生主体で行い、映像鑑賞を通じて、市民と教職員・学生が対話的関係を深めていく。また、地域映像アーカイブを研究し、全国の地域映画祭、映像アーカイブ施設と連携してきた水島研究室の研究成果を地域に広げる意味も含め、「地域特有の課題や全国共通の課題を全ての教職員・学生が共有し、協力して解決策を見出す」というTo-Collabo プログラムの趣旨に適う企画である。
 「学前夕暮れシアター」の名称は、暗幕のないサテライトオフィスの会場特性を逆手に取り、日没に合わせて、壁をスクリーンにして上映するスタイルから発案した。誰でも参加しやすく、作品に関するトークで上映を挟み込むことで、大学の「知的資産」を市民と共有する、公開講座的なイベントとして地域への定着を図ってきた。

取組の成果

 2016 年6 月のプレ上映会から、2017 年3 月の特別編までの上映実績は以下の通り。

6/24 
 (金)
プレ上映:「ジェンダー・マリアージュ~全米を揺るがした同性婚裁判~」 監督:B.コトナー、R.ホワイト 来場者18 名 
7/7
(木)
第1 回:「次男と次女の物語」 監督:深津 智男 来場者37 名●
7/28
(木)
第2 回:「螺旋銀河」 監督:草野 なつか 来場者35 名●
8/25
(木)
第3 回:「遠い日|山の終戦」 監督:小森 はるか、瀬尾 夏美 来場者11 名●※ 
9/29
(木)
第4 回:「ふるさとがえり」 監督:林 弘樹 来場者26 名
10/13
(木)
第5 回:「パテベビー1930 年代の日本の姿」 講師:水島 久光 来場者15 名※
10/27
(木)
第6 回:「特集TOKYO」(NHK) 演出:吉田 直哉 来場者30 名※
11/17
(木)
第7 回:「BANKSY Does New York」 監督:C.モーカーベル 来場者11 名
12/8
(木)
第8 回:「LIGHT UP NIPPON -日本を照らした奇跡の花火」 監督:柿本 ケンサク 来場者29 名▲ 
12/22
(木)
第9 回:「happy しあわせを探すあなたへ」 監督:R.ベリック 来場者29 名▲
1/19
(木)
第10 回:「バレンタイン一揆」 監督:吉村瞳 来場者23 名●
2/16
(木)
第11 回:「七転び八起き―アメリカに渡った戦争花嫁物語」 監督:L.クラフトほか 来場者20 名
3/9,10
(木金)
特別編:「東日本大震災から6 年を考える」 企画:佐藤正実 ●(実施予定)

 ●印は、監督等制作者を、▲は上映テーマに即して学生団体をゲストに招き、また※は水島研究室の他の活動と連動し、映像の見方、楽しみ方から、映し出す社会的な問題まで参加者を交えた対話を行うことができた。当初は学生の動員に支えられていた来場者数も、徐々に固定ファンがつき始め、後半は広報施策の成果も表れるようになった。

  • 取組テーマ:大学開放
  • 対象者  :指定なし
  • 連携自治体:秦野市他