「景観まちづくりセミナー」が行われました
2016年6月18日(土) 静岡県コンベンションアーツセンター グランシップにて、「景観まちづくりセミナー」が開催され、地域住民や行政関係者、学生、教員ら約60名が参加しました。
今回のセミナーは、東静岡地区の2019世帯を対象に行ったアンケート結果から住民の共有認識を得ることを目的として開催しました。居住者の75%が静岡市内、県外からの移住者であり、30~50代の子育て世代が多い東静岡地区の地域住民らで会場は満席となり、小さな子どもを抱えて参加する方も見受けられ、まちづくりに対する住民の思いや期待がうかがえるセミナーとなりました。
まず、静岡市建築総務課長から主催者挨拶と東静岡地区景観まちづくりセミナーの目的について説明いただきました。同課からの東静岡地区の変遷とこれまでのまちづくりの経緯に関する説明が続き、海洋学部環境社会学科の学生による「東静岡駅周辺地区の景観まちづくりに関するアンケート調査結果」の発表が行われました。アンケートの集計結果とともに、地域の満足度、重要度によるクロス分析によって今後の課題を抽出した「子育て」「商業施設」「コミュニティ」「景観」の4つの切り口で、課題解決に向けた調査報告と提案がなされました。次いで、「景観まちづくり」と題し、東 惠子教授(本学海洋学部環境社会学科)が講演しました。静岡市景観アドバイザーという立場も踏まえ、今後の東静岡地区においてまちづくりをしていくためのポイントについて、具体例を示しながら説明がなされました。最後に静岡市企画課と静岡県景観まちづくり課から、市・県の施設についての説明をしていただきました。
本セミナーの開催にあたっては、東静岡地区景観まちづくりというリアルなパブリックワークとして、静岡市の職員の方と一緒に学生たちも企画、準備を行いました。就職活動等で慌しい日々を送る中、住民アンケート結果を集計し、その中から問題点を抽出・集約し、教員や市職員の方々からアドバイスを受けながら、今回のセミナーに向けて資料を何度も作り直し、わかりやすく伝えられるよう発表の練習を重ねてきました。当日は大勢の地域住民の前で堂々とアンケート結果を発表し、その中で新しい街づくりをしていくためのビジョンの共有を提言することができ、満足感や達成感を感じられた様子でした。また、静岡県、静岡市の各担当課の職員の方々からも、学生の活躍に対して称賛の声をいただくことができました。地域のNPOや住民からは、今後のまちづくり活動に参加したいので、積極的な声がけをして欲しいとの要望もあがりました。今後は景観まちづくりワークショップの開催を行っていく予定です。