取組の概要
2011年の震災以降、再生可能エネルギーへの注目や期待が以前にも増して高まっており、スマートティーと呼ばれる分散型電源システムを利用した街づくりなどについても、議論が活発化している。すでに、大手企業や自治体がプロジェクトとして進めている事例も見受けられるが、実際に住民が再生可能エネルギーやスマートシティーに関することをどれだけ理解しているのかと問われれば、まだまだ浸透しているとは言い難い。
このプロジェクトは、本学のエネルギー関係の研究成果を広く公開することにより、地域住民の方々に、再生可能エネルギーが今どんな発展をしてきているのかを知っていただき、エネルギーについて自分たちで考え、議論する機会を作り、将来自分たちが暮らす地域のエネルギー供給についてもどうすべきか考える一助となることを目的とする。また、学生が、地域のエネルギー問題の解決策を地域住民と一緒に考える場を設けることで、本学が進めるパブリックアチーブメント型教育の一環として位置づけることが可能となる。
取組の成果
- シンポジウム「省エネ・創エネを意識した街づくり ~考えよう私たちのエネルギー~」の開催 (湘南校舎)
専門家による基調講演や専門家と本学学生による公開討論、熱音響機関の公開実験を通して、再生可能エネルギーや新エネルギーについて一般の方に理解を深めてもらうとともに、そのような技術を日常生活にどのように取り入れることが可能か、エネルギーの将来をどのように考えるべきかについて考えるきっかけを創出することを目的としてシンポジウムを開催した。一般参加者のみならず参加学生からも活発な意見・質問が出された。 - 「湘南ひらつかテクノフェア」でのソーラーカーおよび熱音響システムの展示
ソーラーカー、熱音響システムの展示・公開実験を行い、再生可能エネルギーや新エネルギーについて、紹介、説明を行った。 - 平塚市立みずほ小学校4年生を対象にした「エコエネ環境教室」の開催 (湘南校舎)
小学生60名を対象にソーラーカー・電気自動車のデモ走行、熱音響機関の公開実験を行った後、ソーラーカーと熱音響機関についての講義を行った。 - 中学校・高等学校の生徒を対象とした体験授業と実験の実施 (清水校舎)
芝中学校・芝高等学校の生徒40名を対象に海洋エネルギーの国内外の開発状況と清水キャンパスで研究開発を行っている「越波式波力発電」の原理の説明、実験が行われた。 - 自由民主党静岡県支部連合会青年部・青年局主催による公募提案型政策コンテストへの参加 (清水校舎)
自由民主党静岡県支部連合会青年部が地域社会の①人口減少、②産業振興、③自然環境とエネルギーの将来に向けた政策を公募したものに対し清水校舎の学生が2件の応募を行った。2件とも最終審査の公開プレゼンテーションに臨み、そのうちの一件、「身近な木質資源をエネルギー利用したエコ社会の創出」が厳正なる審査の結果、見事入賞した。